米当局、UBSに米富裕顧客名簿の提出迫る

 ワシントン(ウォール・ストリート・ジャーナル)米司法省はスイスのUBS(NYSE:UBS)(UBSN.VX)に、同社の口座を脱税目的で使用しているとされる米国の富裕な顧客の名簿を提出させることを目指している。

 この事案は、脱税の疑いで米連邦当局が刑事・民事両面で調べを進めており、注目度が高い。米司法省は徐々にUBSへの圧力を強め、6月30日には、米富裕顧客の名簿提出をUBSに命じるよう、米連邦裁判所に申し立てた。どのような命令にせよ、名簿の提出を命じられればプライベートバンキングを誇りとしているUBSにとっては打撃となる。またUBSの顧客にとっても、都合が悪く犠牲の大きい結果を招くことになりそうだ。

 UBSは、米国の税当局と、「銀行は顧客の了解を得ずに秘密情報を開示しない」と定めているスイスの法律とのはざまで、苦しい立場に立たされている。米司法省の動きは、今後に向けた先例となる可能性がある。米国側がこうした顧客情報の入手に成功すれば「スイスの銀行は機密性が高い」という評判が弱められることになる。米国のほかにも数カ国が、スイスやその他の管轄域で、脱税とされる事案について調査している。

 米当局は数週間前から、UBSならびにスイスの銀行監督当局と、米国の口座保有者の特定について話し合っている。事情に詳しい筋によると、UBS幹部は、米当局はスイス当局への申請によって口座保有者の名簿を入手することが可能だと示唆したという。だが米当局が30日、米連邦裁判所に申し立てたため、UBSは米当局と直接衝突することになった。

 米司法省のジョン・ディシッコ副次官補(租税局担当)は、進行している話し合いについて「目指す結果が得られなければ、法の執行を求める用意がある」と語った。

 UBSは「当社はこの事案を極めて深刻に受け止めており、両国政府と共に真摯(しんし)に取り組んでいる。これはスイスの法律と政府間協力の法的枠組みに沿ったものだ」とした。またスイス政府は「この問題の解決に向け米政府と協力している」とした。

日本経済新聞より引用

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