「市場の懸念再び?」

∨…総合

 国際通貨基金(IMF ) が、09年世界の成長率見通しを戦後最低の0・5%とし、11月時点での2・2%から大幅に下方修正した。この先、景気回復の時期やペースは、各国政府の政策手段により大きく依存してこよう。

 そんななか打ち出された事業会社への公的資金注入策。産業再生法を改正、日本政策投資銀行などから数千億円規模を出資するという。たしかに、08年の上場企業倒産件数は、過去最高の34件。海外でも、大手製造業への政府支援の動きもあり、自然の流れとする向きもあろう。ただ、産業再生機構がダイエー、カネボウなどを支援した05年当時とは環境が異なる。政府の損失もなく、企業再生に成功した、という成功体験を再び味わえるとは限らない。


∨…国内株式

 私募不動産ファンドのパシフィックHDの債務超過発表には驚かされた。日銀による投資法人債の適格担保化で一息ついたJ―REIT市場が動揺したのは言うまでもない。今回、監査意見不表明となった同社。中国企業からの資金調達計画も実質的に頓挫し、資金繰りが立ち行かなくなる可能性が高い。不動産流動化事業や分譲事業がメインの新興不動産会社の決算内容にはこの先も要注意だ。


∨…為替

 トリシェECB総裁が言うように、たとえインフレが抑えられていようが、今週の政策金利に変更はないだろう。とはいえ、次回3月に利下げして、そこで「休止」となるのかに注目だ。ユーロ/円のチャートでは、昨年秋以降のレンジ下限を明確に下抜けてはいないが、今後、10月安値113・70円水準を下放れる動きともなれば、1ユーロ=100円という節目が気にされてくるかもしれない。(和千)