【NQN香港=桶本典子】2日のシンガポール株式相場は大幅に続落した。ST指数の終値は前週末比41.18ポイント(2.35%)安の1705.29と、1月23日以来4営業日ぶりの安値を付けた。1月30日の米株安や2日の香港株安を受けて地合いが悪化した。取引時間中にGLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物が軟調に推移したことも市場心理の重しとなった。世界的な景気の先行き不透明感やシンガポール域内企業の業績悪化懸念も根強く、銀行株や不動産株を中心に幅広い銘柄に売りが広がった。

 前週末の米株式市場で金融機関の不良資産を買い取る専門銀行(バッドバンク)実現の不透明感から銀行株が売られたことを受けて、DBSやOCBC銀行などの銀行株に売りが広がった。米国をはじめとする世界的な景気悪化懸念も強まり、シティディベロやキャピタランドなどの不動産株も軒並み売られた。香港株の下落を背景に、香港ランドなど香港関連株が下落。ゴールデン・アグリ・リソーシズは大幅安となった。

 半面、海運のNOLが上昇。通信のスターハブや航空メンテナンスのSTエンジニアなども買いが優勢だった。