オフショアバンク−ここではその定義を

  • 非居住者向けの銀行サービスを提供
  • 銀行収益に対して非課税
  • 銀行法に基づき設立され中央銀行に登録される

と定めます。

オフショアバンクを設立する理由

最大の理由は、儲かるからです。
現在、多くの銀行は営業国(登録国)の金融監督当局(金融庁)から多くの制約を受け、なかなか革新的なサービスや営業が出来ません。
一方で、為替投資(FX)関連のオンラインサービスや仮想通貨などを介した決済、送金サービスなど、金融系ベンチャーの世界では日々新しいサービスが生み出されています。
ところが、どんなに革新的な金融サービスを生み出しても、旧態依然の「銀行」によって、最大限のパフォーマンスを出すことが出来ないケースが往々にしてあります。
それは「銀行」にしか出来ないことがあり、「銀行」同士でしか出来ない業務があるからです。

そこで、「銀行」が障害となって本来のサービスレベルを提供できない金融ベンチャーならこう考えます。「グループ会社に銀行を持てば良いのではないか?」と。
ところが、今度は「銀行」を監督する金融庁から「待った」が掛かります。国の経済政策の中で重要な役割を担う「銀行」は、民間企業ではありますが公的企業としての役割も担うため、従来の経済構造を変えてしまうようなサービスや国のコントロールが及ばなくなる可能性のあるサービスをなかなか認めようとしません。
したがって、グループ内に「銀行」を持ったとしても、金融ベンチャーが当初予定した目的を達成できない可能性があるのです。

しかしながら、「オフショアバンク」なら革新的金融ビジネスを推進する大きな可能性があります。

「オフショアバンク」は確かに登記地国の金融庁に登録し、当該国の銀行法の制約を受ける点で、一般の「銀行」と同様です。しかし、「オフショアバンク」は非居住者向けのサービスを行うので、当該国の経済政策に影響を与えるということがほとんどありません。したがって、顧客資金管理やマネーロンダリング対策などの面で規制は厳しいですが、その他の面では、その国の経済に悪影響を及ぼさなければ比較的自由に活動できます。

現在のように、あらゆる場面でインターネットが普及している状況においては、非居住者向けの銀行サービスは比較的容易であり「ビットコイン」のような仮想通貨とも相性が良いはずです。

「オフショアバンク」は銀行ですので、通常の銀行と同様に預金サービスを提供し、グループ内の事業に投資しても良いでしょう。もちろん、銀行という名前の投資会社(ファンド)を運営しても構いません。

インターミディアリー(代理店)制度を活用して、世界中にエージェントを作り、エージェント登録費用で稼ぐ方法もあります。
銀行のエージェントになれば、日本でいう銀行代理業者として口座開設権限や各種金融商品契約代行権限が与えられるわけですから「登録しよう!」と考える人は非常に多いです。これだけで十分ビジネスが成り立ちます。

FXサービスにしても、既にスイスのFX会社は「銀行」になったわけですので、「オフショアバンク」がFXサービスを提供しても何らおかしなことはありません。
送金先もあくまで「自分の銀行口座」ですので、第三者名義の口座からの送金もOKです。

あとはあなたのアイディア次第。きっと何かひらめきがあると思いますよ。