既に海外に銀行口座を開いたことがある方、特に最近開いたことがある方はよく分かってらっしゃる事だと思いますが、初めて海外の非居住者口座(オフショアアカウント)を開こうと思われている方は、口座開設手続きに要する日数をどれくらいだと思われているでしょう。日本の銀行で法人口座を開くのと同じように考えていないでしょうか。

実際、オフショア法人を設立し、法人口座を開設するまでトータルどれくらいの日数が必要なのか、という点について多くの人がタイトスケジュールを組んでしまい、スケジュール上は既に口座が開かれているのに、なかなか法人口座が開設に至らず焦るというケースをよく見かけます。

HSBC香港のように、サイナー(口座管理者)となる人が現地銀行窓口まで行ってサインするタイプの口座は比較的手続きが早いほうですが、このタイプでも銀行内部の準備のためにおよそ10日〜2週間程度の時間がかかります。そこから「現地渡航」となるため、トータル3週間程度で開設出来れば早いほうですが、HSBC香港はインターネットバンキングの有効化のためにさらに1週間から10日を要するため、準備から口座利用開始まで1ヶ月は見積もっておく必要があります。

郵送で口座開設が可能な銀行は、サイナーの渡航が必要が無いので手間は掛からないのですが、その分、現地渡航するタイプに比べて口座開設審査レベルが上がります。書類審査として、ディレクター・株主・サイナーの本人確認書類(ID[パスポートなど]・Address Proof [現住所確認書類])の他、法人の業務内容や取引関係者情報を入念にチェックされます。ここで多くの方が、「必要な情報を提出したのだから早く口座を開設してくれ」と思うわけですが、実際には提出された情報に基づく非常に厳しい口座開設審査というプロセスが待っています。この審査は早くて2〜3週間を要するのが通常です。法人構成がノミニーなどオーナー秘匿化措置が取られているような場合はさらに時間がかかります。

このように、口座開設(特に法人口座)は意外に長い審査期間を要します。
一ヶ月以内に口座利用開始まで至れば、それは「早い」部類に入ります。
口座開設申込み書類を提出して翌日に口座が開設されるというような形式的手続きではありませんので、オフショア法人口座を開設しようと考えている方は余裕をもってスケジュールを組むようにしましょう。