バイナリー・オプション(Binary Options)は、一応『デリバティブ金融商品』ということになっていますが、やっていることはカジノのルーレットと同じです。
- 上がるか下がるか(ハイ&ロー) ⇒ 赤か黒か
- ワンタッチ ⇒ 数字を当てられるか
みたいなイメージですね。
ルーレットと異なるのは、種類が多いという点です。為替や株、指数など。これら金融情報をベースに、ルーレットのルールで遊ぶギャンブルです。
さて、インターバンク直結(NDD:ノー・ディーリング・デスク)型のFX業者であれば、トレーダーvsトレーダーの勝負となり、原則として受けた取引を市場へ流し、その取次手数料が業者の収益となるので、基本的には手数料商売になります。
しかし、バイナリー・オプションの場合は、バイナリー・オプション業者(ディーラー)vsトレーダー(プレーヤー)の勝負になるため、トレーダーの負け分が業者の収益になります。
業者の土俵で、業者vsプレーヤー の勝負をするわけですから、基本的には業者が有利です。具体的には、いわゆる寺銭に相当する分がハンデになります。
プレーヤーからすれば、5:5 の勝負を続けていたら、徐々に資金が目減りしていくことになります。
また、業者にとって美味しいのは、1つ1つの取引が短時間で終わることです。FXなどでポジションを数ヶ月も持つようなトレードをされても、業者にとって旨みは少ないですが、バイナリー・オプションのように短時間(60セカンズは1分!)で一勝負が成立する場合は、必然的に取引回数が多くなるため、寺銭を稼ぐ機会が多くなります。その結果、少ないユーザー数で効率よく収益を上げることが可能になります。
この状況を見て、「じゃあ、バイナリー・オプション業者になったほうが儲かるんじゃないか?」と考えるのは当然の流れでして、ある程度の資金力がある人ならプレーヤーではなく業者側で勝負することを選択します。
実際に、事業として成功できるかどうかは経営者の能力に左右されますが、ゼロからFXブローカーを立ち上げるよりははるかに勝算のあるビジネスでしょうね。