香港やマカオの銀行は、中国のオフショア部門的なイメージがありますが、中国本土(メインランド・チャイナ)の銀行にもオフショア口座が開ける銀行があります。
勘違いしやすいですが、外国人が旅行の際にパスポートを提示するだけで開ける一般の口座とは違います。
中国本土の銀行でオフショア口座を開くメリットとしては、
- 中国国内の為替規制を受けない
- インターネットバンキングで中国国外から口座管理可能
- 中国と対立する国(日本を含めた資本主義国家)に対して情報開示しない(したがらない)
- 中国はいわゆる「オフショア国」とみなされない
- 日本円、米ドル、ユーロ、スイスフランなどマルチカレンシー対応(対応通貨は各銀行に依る)
が挙げられます。
個人向けのプライベートバンクとしてのサービスはもちろん、オフショア法人(BVI、セーシェル、ベリーズなど)が法人口座を開くことも可能です。
もともと、中国の経済特区・深センの銀行がオフショア口座サービスを展開し、次第に運用面を整備しながら国際金融センターを目指す上海の銀行にもオフショア口座サービスが広がって行きました。
このような経緯から、オフショア口座を開くことが出来る銀行は深センと上海に集中しています。
オフショア口座を提供している主な銀行は、
- 招商銀行(China Merchants Bank ):深セン系 中国初のオフショアバンキングサービス提供銀行
- 交通銀行(Bank of Communications):中央政府系
- 上海浦東発展銀行(Shanghai Pudong Development Bank):上海系
- 平安銀行(Ping An Bank):中国最大手保険会社の1つである平安保険傘下の銀行
- 深セン発展銀行(Shenzhen Development Bank):平安保険傘下だったが、平安銀行に吸収統合された
があります。
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