バラスト水(Ballast Water)とは、船舶のバラスト(ballast:底荷、船底に積む重し)として用いられる水のことで、無積載で出港するとき、その出港地で港の海水などをバラストタンクに積み込む。



バラスト水は立ち寄る港で荷物を積載する代わりに船外へ排出されるが、そこに含まれている水生生物が外来種として生態系に影響を与える問題が指摘されている


wikipediaより


2006年、マツダの新車CX-7を満載して日本からアメリカに航行中だった運搬船が大きく傾いて航行不能に陥ったというニュースが話題となりましたが、この時の原因がバラスト水の調整失敗。


いわゆる、船の"重し"ですが、このバラスト水に対して、バラスト水管理条約により2017年までに浄化装置を設置することが義務化されました。

生態系や漁業への影響を重視する国(アメリカなど)は、2017年よりも前倒しして自国へ入港する船舶に対してバラスト水処理装置の設置を義務づける可能性があります。


ところが、このバラスト水の処理装置は技術的な課題が大きく、国際海事機関(IMO)が認証した装置はまだわずかです。


この、需要があるのに供給体制が全然整っていないという状況が新しいビジネスチャンスを生み出しました。


世界で航行中の船舶は約90,000隻といわれていますが、装置自体が高額なのでシェア0.1%でも20億円の売上が見込めるという世界です。


日本でも造船・鉄鋼業の大手が続々と参入して来ていますが、ベンチャーも負けじと参入しています。技術的な要素が大きく、低いシェアでも大きな売上が見込めるのでベンチャー企業でも大手と互角に勝負できる分野なのです。


投資案件として見た場合、上場企業の関連株を買うという方法と、ベンチャー企業に直接投資するという方法があります。


例えば、この某大学系ベンチャー企業も出資者だけでなく代理店も募集していますのでビジネスとしても有望です。


今後、このような環境絡みの国際的規制が増えていくと思いますので要チェックです。