100年に一度の不況と1000年に一度の震災がほぼ同時に襲うという「ありえないこと」が現実に起きました。
震災に関しては、東日本全域にわたって電力・水道・ガス・道路網・通信網・物流網が全てダウンし、さらに原発がメルトダウンを起こすという、まさにパニック映画さながらの事態に陥っています。
今、映画「日本沈没」を見たら、フィクションではなくむしろドキュメンタリー映画のように思えるかも知れません。また、「太陽の黙示録」が預言書のように言われる時が来るかも知れません。
さて、今回の大きな特徴とも言える「超広域災害」。従来の災害復旧ノウハウが通用しません。
あらゆる分野で想定を超えるダメージが発生し、バックアップシステムも機能しません。
このような状況では、一国のシステムに依存することの怖さを改めて認識することになります。つまり、仮に「日本沈没」が現実化しても対応できるディザスタリカバリ(災害時復旧修復)を日本という枠を超えて再構築する必要があります。
ここで重要なのは、被災者がいつまでも被災者であり続けるということを防ぐことです。
日本全域を対象とする災害が発生した場合、日本在住者全てが「被災者」となりますから、従来とは全く異なる考え方が必要です。
一言で言えば、緊急避難できる場所を日本以外に確保しておくことの必要性です。
一案として、一般市民の生活基盤の一部に「海外とのつながり」を当たり前に組み込むという方法はどうでしょう。
例えば、
・ 留学を必修とする
・ 日本語の他に英語も公用語にする
・ 個人資産の一部は海外に置く
・ 定住可能な海外不動産を持つ
など。
被災者がいち早く生活基盤を回復出来れば、その被災者は別の被災者を助ける側に回ることが出来ます。
地域まるごと再生させるのは難しくても、個人個人の生活基盤修復能力が確保されていれば、行政や遠方の支援を頼ること無く自力復興が可能になるように思います。
生活基盤という要素で個人レベルでの海外ネットワークが構築されれば、いざという時の究極のディザスタリカバリとなるのではないでしょうか?