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グレートリセット大恐慌を生き抜き資産と命を守る方法

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BVI(イギリス領ヴァージン諸島)法人ケイマン諸島バミューダと並ぶタックスヘイブン(非課税)として有名ですが、香港証券取引所(HKEx)に新規株式公開(IPO)させる際に使われる法人としても良く知られます。


従来は、中国企業が香港で上場させる際に、自社の持ち株会社としてケイマン法人やバミューダ法人を設立し、これを上場させるという方法が一般的でしたが、最近BVI法人も香港市場への上場が可能になったため、維持コストの安いBVI法人での香港上場が注目されています。


ちなみに、現在、香港証券取引所には4社のBVI法人が上場されています。



BVI法人のメリットを活かす


非課税という税金面、維持コストの安さ、管理のしやすさを活かして上場させるにはどうすればよいでしょうか?
この場合、創業者の下に持ち株会社としてのBVI法人(A)を置き、Aの下に上場させる中間持株会社としてのBVI法人(B)を置き、そしてBの下に収益源となる各種事業会社を配置する、というストラクチャーが考えられます。





100%所有(支配)



上場するBの発行済株式の25%以上は市場で流通されなければなりません。



法人Bの子会社は、日本法人でも香港法人でもシンガポール法人でもニュージーランド法人でも構いません。
また、Bの上場後に、もし新たな事業を始めようとする場合は、Aの傘下に子会社を設立することで迅速に新規事業を立ち上げることができます。


何かと規制の多い新興国で新規ベンチャー企業を立ち上げの際、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から出資を募るような場面においては、新興国特有の上場プロセスの煩雑さを避け、持株会社(親会社)のBVI法人のIPOをイグジットとするシナリオを描くのも十分アリでしょう。

シンガポール証券取引所(SGX)-上場基準

シンガポール証券取引所(SGX)は、東南アジア最大の証券取引所。最近は、新興企業向け市場としてのカタリスト市場が注目を集めている。

メインボード(一部市場)

メインボードは主に大企業向け。下記、3パターンの上場基準がある。

パターン1 パターン2 パターン3
税引き前利益 3年間の累積利益が750万USドル以上、かつ、それぞれの年間利益が100万USドル以上 直近1年または2年間の税引き前利益が1,000万USドル以上 -
時価総額 - - 上場時の株式時価総額が8,000万USドル以上
持ち株分布 1,000人以上の株主に発行株式の25%以上
設立経過年数 3年以上 - -
事業継続 3年 場合により1〜2年 -
会計基準 シンガポール or 米国 or 国際会計基準
取締役 最低2名がシンガポール居住者

 
 
 

カタリスト(二部市場)

カタリストは主に新興企業向け。
スポンサーと呼ばれる保証会社に上場審査・監督を任せることで上場基準を緩和。

税引き前利益 ビジネスに収益性・将来性があること(利益要件なし)
資本金 要件なし
設立経過年数 原則3年以上だが、0年でも可。
持ち株分布 50万株以上を発行するか500人以上の株主に発行株式の15%を発行すること

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